2019.2.26~28 TNFサミットミーティングin旭岳 Future lightフィールドテストレポート
こんにちは!お久しぶりです!
福山店の一平です!
皆さんと同じく元気にしていましたよ!!
ブログを更新しないだけで・・
久しぶりの更新は少しまじめな内容です。
future lightを簡単に説明すれば、新しい防水透湿膜であり、その製造段階で耐水圧、透湿性能の他に通気性!!を調節できる画期的な素材ということです!!!!!
つまりアクティビティによって防水透湿膜に様々な性格を持たせることができるという訳です。
2019F/Wの発売に先立ち、我々販売店向けのディーラーズミーティング&フィールドワークが2月末に北海道旭岳で行われました。
実際にfuture light製品のサンプルを着用し旭岳でスキー・スノーハイクを行った際の体感を文章にまとめています。
もともとは社内での情報共有のため作成したレポートを、今回ブログ用に加筆修正したものなので、分かりにくい点があるかもしれませんがご容赦ください。
どうぞご拝読くださいませ!!!!
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TNFサミットミーティングin旭岳
Future lightフィールドテストレポート
参加者 福山店 柴田、米子店 内藤
その中でサミット・スティープ各シリーズのfuture light製品の簡単な説明に加え、現地ガイド数名からレイヤリング等の具体的な使用感について報告がありました。
使用時の気温や天候などの環境は明らかではありませんが、同社で言えばベントリクスの様な高通気かつ疎水性のある化繊綿のミッドレイヤーを使うことが多いようです。
それでも、風に吹かれると寒さを感じることもあれば、ハイクアップ時には暑くなるようです。ただし休憩を5分ほどすれば衣服内の熱気や湿気はおさまるということでした。
上記の特徴は、積極的に通気させるfuture
lightならではと言えるでしょう。
初日のミーティング終了後にサンプルウェアが支給され、柴田にL5JKT、L5PNT。内藤君にL5LTJKT、L5LTPNTとしました。
2日目の27日は旭岳でのフィールドテストです。私たちはスキーを選択していたので、いくつかの班に分かれ10時頃にロープウェイで1600m地点の姿見駅へ昇りました。
姿見駅周辺はガスの中で時折下界が見える程度で気温は-9℃。風はそれほど吹いていませんでした。
○柴田のレイヤリング
上 ドライレイヤー+ストライカフーディ+カイヤナイトフーディ+L5JKT
下 メリノタイツ+R1パンツ+L5PNT
このレイヤリングで姿見駅周辺ではそれほど寒さを感じることはなく、グループの皆さんと一緒にガイドについて圧雪されたスキーコースと非圧雪なコース周辺を滑りながら降りていきました。
旭岳は一般的な整備されたゲレンデではなく、あくまでバックカントリーなのでコース内にはちょっとした登りもあります。
息を上げ勾配を登りきると衣服内はそれなりに蒸れてきました。
運動量やレイヤリングにもよりますが、思いのほか劇的には高通気高透湿の恩恵は受けられないといった印象です。
それでも滑走準備をしている間にいくらか湿気を逃がしてくれたようで、ドライとは言えないまでも衣服内のこもった感じは解消されていました。
その後は時折安全確認のため止まりながらロープウェイ乗り場まで滑走していきました。
滑走中はそれなりに運動していることと、滑ることに一生懸命で寒さを感じることはありませんでした。
滑走後に次のロープウェイを建物内で並んで待っている時には衣服内の蒸れを感じました。先ほどと違い、風のない屋内では高通気のメリットを得にくいのかもしれません。蒸れた感覚はやはり屋外に出るまで続きました。
暖房がそんなに効いていたようにも思いませんが、今思えば影響はあったのかもしれません。
○内藤君のレイヤリング
上 ドライレイヤー+メリノアンダー+デルタLT+マイクロパフフーディ
+L5LTJKT
下 化繊アンダー+アルパインライトパンツ+L5LTPNT
ロープ-ウェイを降りて外に出ると風の冷たさを感じましたが、動き出せば問題ないと思える程度でした。
フィールドでは滑走時も、スキーを履いたままでの多少の登りでも蒸れた感じはなく、気温と運動量のバランスがとれたレイヤリングになっていたと思います。
L5LTのストレッチ性能は非常に高かったので、ゴアテックスなどの防水透湿素材と比べると圧倒的に動きやすかったです。
柴田にL5、内藤にL5LTの異なる厚みのウェアが支給されていたので、何度か滑走する中でお互いのジャケットを入れ替えて着用感を確かめていました。
アウターをL5LTJKTに変えると、柴田のレイヤリングでは寒さを感じることが多く、尾根の上で5分ほど滑走待ちをしている時はかなり寒さを感じました。
ふたつのジャケットの耐候性能の違いはfuture lightの特徴であるメンブレンの厚みによって通気透湿性能を変えられることや、表裏に張り合わせた素材の密度によって現れてくるものと考えられます。
アシーズとしてはL5JKT・PNTを入荷予定なので、より安心感の高いモデルとして打ち出せると思います。
実際にL5が70Dに対し、L5LTは20D×30Dで織られており、フィールドテスト終了後に、内藤君の着用していたL5LTPNTの裾には破れが見られました。
*L5LTの生地の破れにつてですが、TNFから製品版ではより強度の高い生地に変更しているとの回答がありました。
フィールドテストは昼休憩をはさみ15時過ぎまで行いました。
ウェアの着心地についてはとてもしなやかで、新雪の中を何度も滑って転びしましたが、突っ張り感やこすれる音などのストレスはほとんどありませんでした。
TNF展示会場で実際に手に取られた方も多いと思いますがfuture lightは非常にしなやかな素材です。L5JKTに関しては70Dとは思えないほどのしなやかさです。
フィールドでお互いのJKTを交換しL5からL5LTに着替えた時にはさらにその軽さとしなやかさに驚きました。
今回のサミットミーティングには、多くのアウトドア誌にライター兼プレイヤーとして登場するホーボー・ジュン氏や森山伸也氏などメディアの人間も多く、TNFがfuture lightに力を注いでいる様子がうかがえました。
我々としては旭岳でのミーティングやフィールドテストだけでは不足なことも多く、もう少しハードにより身近なフィールドで使用してみたかったので、ウェアの短期間レンタルをGOLDWIN稲垣・宮崎両氏に申し入れたところ快諾をいただけたので、旭岳に続き伯耆大山でのフィールドテストも行いました。
3/1の7時過ぎに夏山登山道を登り始めました。天気は晴れで南光河原の駐車場で気温は4℃ありました。レイヤリングはメリノタイツを抜いただけで旭岳とほぼ同じです。
気温も高かったので登り始めるとすぐに暑くなりJKTを脱ぎたくなりましたが、6合目まではなんとかウェアを着たまま登りました。
しかし、オーバーヒートのためか連日の疲労のためか身体は重く、この日の大山ではL5JKTの通気透湿性能を感じることはできませんでした。
6合目より上はJKTを脱いで登り、山頂付近でガスとともに少し風が吹き始めたのでここぞとばかりにJKTを着用し、あえて頂上小屋には入らず小屋の風裏で食事をしました。
この時の気温は-1℃で、スマートフォンを操作するのにグローブから出していた手は当然冷たくなっていましたが、15分程度座っていてもそんなに寒さは感じませんでした。
L5に関して言えばそれなりの対候性はあるようですが、食事を済ませ山頂の吹きさらしの中で15分ほどガスの切れ間を待っているとさすがに寒さを感じました。
下り始めたところで天候は良くなり、さらに気温も上がってきたようで6合目5合目と高度を下げると風もなくJKTを着ての行動が厳しくなり、やはり途中で脱いでの行動になりました。
このことから気温が0℃ほどではL5JKTでも、既存のゴアテックスJKTでも脱ぎ着のタイミングや使い方は同じと言っていいでしょう。
L5の性能が活きてくるのはもう少し低温下で行動する時のようです。
動作に影響する生地のしなやかさで言えばfuture
lightのメリットは大きいように思います。
当たり前ですが晴天無風の状態ではハードシェルを着る必要はなく、悪天時や風の強い状況でこそハードシェルが必要になってきます。
future light製品はハードシェルが必要な状況でも比較的コンディションの良い時に、より行動中の快適さを重視したウェアなのだと思いました。
逆に言えば行動し続けることを前提にしたウェアです。
運動量の少ない状況では高通気素材では保温もままならないでしょうから、停滞用の保温着を用意しておくなど、いかにバックアップできるかが重要になってきます。それはfuture light以外の防水透湿素材のものでも同じでしょう。
ここで言いたいことは、future lightは万能素材というわけではなく、素材の特性を理解しフィールドにおいて、あくまでも正しく使用すれば恩恵を受けられるということです。
販売の際にも、使用が予想される環境の特性上、保温性にあまり期待できないことはメリットとともに伝えるべきでしょう。
フライトシリーズのフライトJKTに関しては、future lightメンブレンの厚みによって通気透湿性能を変えられる特性を活かし、3シーズン用の軽量レインウェアとしてランナーだけではなく、ハイカーにもお勧めできるのではないかと思っています。
9月に世界同時発売するようなので夏には間に合いませんが、温暖な気候でこそfuture lightの性能が活きるのではと期待しています。
今回着用したJKT・PNTのサイズ感は身長177㎝、体重64㎏の柴田がUSサイズのMで丁度良く、展示会場で同じサイズを着た時の大きすぎる印象はありませんでした。
GWのパタンナーに確認したところ、製品版も今回着用したサンプルと同じサイズ感ということでした。
今回このような機会をいただけ、自分たちの経験だけにとどめておくのはもったいないと思いレポートを作成しました。
末筆ではありますが、各店での販売に活かしていただければ幸いです。
以上!!
まじめに!かつ赤裸々に!!文章を綴る一平でした!!!!
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