2018年3月8日木曜日

大山北壁別山中央稜クライミング


大山北壁別山中央稜クライミング


2月22日、パートナーは米子店店長。
一見インドア派に見えるがアウトドアスポーツならなんでも器用こなすオールラウンダー。
最近はバックカントリースキーにもハマっている?
最近の口グセは   そだねー。



昨日から天気はパッとしない。
米子は朝までみぞれだった。
今日は回復する予報なのでゆっくり7時出発。

ラッセルして中央稜に取り付くと、古い雪の上に崩れやすい厄介な雪が30cm程乗っかり、バットコンデション!
アイゼンを蹴り込むと足元からごっそり崩れてしまう。

かなりの雪を取り除きながらアックスを打ち込みアイゼンを蹴り込み、ホールドや支点(灌木)を掘り出したりと、いつもより時間がかかる。

核心部は2016年の地震で地形が変わった様だ。ここでルートファンディングに戸惑う。
頭上にビッシリとエビの尻尾に覆われた見覚えある灌木が見える。
あと4mで最終ピッチへの従来のビレーポイントに着くところだがこの状況では気がすすまない。
幾分か傾斜の緩そうな左上するロックバンドをたどることにする。



小さな灌木だけでは心許ないのでハーケン1本打ち足してビレーポイントを作る。
岩場に乗った雪を今までより丁寧に落としながらここを本気モードで突破するとあたりはガスに覆われてきた。

幻のカンテと合流するあたりでとうとうホワイトアウトになり、不安定な雪のナイフリッジをビビりながらたどり別山頂上へ。



ここで水分と行動食を補給。

この先のナイフリッジの下りも後ろ向きになったりまたがったりしてヒップラッセル?で鞍部へ。
カッコ悪!
(昔、初めて来た10代の頃はナイフリッジは10mしかなかった。激しい崩壊で来るたびに長く細くなる。)

ホワイトアウトが益々ひどくなり、空間と雪面の境目が判然としない。
ソフトクリームの中にいる様な錯覚に陥りそう。
パートナーは気持ち悪くなってきたとボヤいている。雪酔い?

そだねー。

急峻な弥山沢右又や別山沢に落ちない様、リッジの真ん中を外さない様慎重に進む。
リッジが斜面に吸収されるとあとは大山主稜線まで真っ直ぐ登るだけ。





やっと頂上台地に抜け出た‼︎


頂上避難小屋でひと休みしたのちゆっくり下山。


夏道6合目付近で見た残照。

大山さん、ありがとうございます。


付記、大山北壁別山中央稜はアルパインクライミングのバリエーションルートです。

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